真空蒸着のピンボケ?ですか? ①

おはようございます。

昨日と今日ととても暖かい日が続いておりますが、皆さまいかがお過ごしでしょうか? 

さて、3/1に蒸着したこのお皿ですが、よくよく見て頂くとまさかの私のミスが...!?

 なんと、左端の花びらがボケてしまっているのがわかります。 

 これは、ピンボケ?と思われるかもしれませんが、実はピンボケではありません。
これは、蒸着の「回り込み」という現象になります。
今日は回り込みを説明する前に、「マスキング」についてお話しをしたいと思います。

今回の花びらの加工や以前に蒸着した地球儀の加工では「蒸着したい部分」と「蒸着したくない部分」がありました。この「蒸着したくない部分」に関して、「マスキング」と呼ばれる作業を実施しています。 

下のイメージ図を見てください。

「マスキング」とは、蒸着したくない部分を覆い隠す作業になります。

イメージ図で言うと青い部分にあたります。

そして、蒸着したい部分だけマスクを切り取る事で、様々な模様を描くことが可能となるのです(*´▽`*)プラモデルなどを作る方ならお馴染みの作業かと思います。

そして、今回私がこのマスキングを作成するのをミスしたため、ボケが発生してしまったのです。

失敗した理由は回り込みが起きたからです

回り込みとは、浮いている(マスキングと基板に隙間がある)ところに少し蒸着物質が入り込んでしまう現象になります。 

わかりやすいように下のような図を作成してみました!
こんな感じ。
イメージが分って頂けたでしょうか?
 
このようにうっすらと蒸着してしまったところはマスキング板と基板の間が広くなってしまった為、桜の輪郭がぼやけて、ピンボケのようになってしまったわけです|д゚)
 
 次回マスキングする時は気を付けるぞ(´▽`*)
 
次回 4/5 更新予定(3/29お休み) 
 新年度が始まりました!

まとめ

真空蒸着の検査は品質にとってとても大切な物になります。ちくま精機は各種検査を実施しております。ちくま精機の真空蒸着についての詳細は真空蒸着の設計・試作・量産ページをご覧ください。真空蒸着の概要については 真空蒸着とは のページをご覧ください。

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この記事を書いた人

召田(真空蒸着)

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