真空蒸着のピンボケ?ですか? ①
おはようございます。
昨日と今日ととても暖かい日が続いておりますが、皆さまいかがお過ごしでしょうか?
さて、3/1に蒸着したこのお皿ですが、よくよく見て頂くとまさかの私のミスが...!?
なんと、左端の花びらがボケてしまっているのがわかります。
これは、ピンボケ?と思われるかもしれませんが、実はピンボケではありません。
これは、蒸着の「回り込み」という現象になります。
今日は回り込みを説明する前に、「マスキング」についてお話しをしたいと思います。
今回の花びらの加工や以前に蒸着した地球儀の加工では「蒸着したい部分」と「蒸着したくない部分」がありました。この「蒸着したくない部分」に関して、「マスキング」と呼ばれる作業を実施しています。
下のイメージ図を見てください。
「マスキング」とは、蒸着したくない部分を覆い隠す作業になります。
イメージ図で言うと青い部分にあたります。
そして、蒸着したい部分だけマスクを切り取る事で、様々な模様を描くことが可能となるのです(*´▽`*)プラモデルなどを作る方ならお馴染みの作業かと思います。
そして、今回私がこのマスキングを作成するのをミスしたため、ボケが発生してしまったのです。
失敗した理由は回り込みが起きたからです
回り込みとは、浮いている(マスキングと基板に隙間がある)ところに少し蒸着物質が入り込んでしまう現象になります。
まとめ
真空蒸着の検査は品質にとってとても大切な物になります。ちくま精機は各種検査を実施しております。ちくま精機の真空蒸着についての詳細は真空蒸着の設計・試作・量産ページをご覧ください。真空蒸着の概要については 真空蒸着とは のページをご覧ください。
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分光の規格やキズの規格など、お客様と相談しながら規格のご提案をさせて頂きますので、お気軽にご相談ください。
この記事を書いた人
召田(真空蒸着)
ちくま精機 真空蒸着。膜についてのお困りごとがありましたらお気軽にご相談ください。具体的な内容でなくても「膜のプロ」の視点から問題解決にアプローチいたします。