基板のリワークについて
基板のリワークとは
基板に搭載された半導体や電子部品が何かしらの原因で不良になった部品を良品と交換する作業です。ちくま精機ではBGAリワーク、BGAリボール、チップ部品などの交換、基板の回路変更に伴う追加工作業をご対応いたします。
ちくま精機が保有するワーク装置(ersa)
- 最大基板サイズ560×460mm
- 最大部品サイズ60×60mm(メーカー推奨)
リワーク機の稼働の様子を動画でもご覧いただけます
基板リワークの種類
BGAリワーク
BGAデバイスを部分的に加熱し、取り外し、交換
基板上に搭載されたBGAデバイスをリワーク機にて部分的に加熱し、取り外し、交換を行います。
BGAとは Ball Grid Array(ボールグリッドアレイ)の略。半田ボールを格子状に並べた電極形状をもった半導体パッケージの一種です。
BGAリボール
半田バンプを取り除き、半田ボールを付け直す
BGA部品は部品の接合側に半田のボールが配列されています。そのため、基板と接合されていたBGAを外すと配列されていた半田ボールは崩れそのままでは再実装できなくなります。その崩れた半田バンプを一度取り除き、新しく半田ボールを付け直すことをリボールと言います。
チップ部品などの交換
不良実装の付け直し
基板のチップ部品やQFPなどの部品、コネクタなどリワーク機や手作業で交換を行います。
QFPとは
Quad Flat Package(クアットフラットパッケージ)の略電子部品の一つ。
リードが4側面から出ており、リード形状がガルウィング状になっています。
基板の回路変更に伴う追加工作業
設計ミスや回路変更が発生した場合、基板上のパターンを切断し繋ぎなおしたい場合の作業です。回路へジャンパー線で接続しなおし基板改造を行います。
基板のリワーク作業・手順
1.交換対象の基板部品を取り外す
リワーク機または半田コテにて取り外したい箇所に部分的に熱をかけて部品を取り外します。
2.新しく基板部品を付け直す
リワーク機又は半田コテにて新しい部品に交換します。
3.基板の実装状態の検査
BGAなど接合状態が見えない物はX線装置を用いて実装状態を確認します。
チップ部品などの部品は顕微鏡にて検査を実施します。
ちくま精機の基板リワーク作業
当社で導入しているリワーク機は基板と部品に対して最も吸収効率の高い中波長IR(赤外線)ヒーターを採用しています。既存のホットエア方式や近赤外線加熱方式に比べ部品に優しく、かつ安全にリワークが可能です。
BGAなどのパッケージ製品、QFP、チップ部品など様々な部品の交換実績を日々の業務で積んでおります。また、熟練者による基板の改造なども行っております。
ちくま精機のリワーク設備
リワーク装置 1台
ersa
- 最大基板サイズ560×460mm
- 最大部品サイズ60×60mm(メーカー推奨)
基板リワークの実績例
大手液晶パネルメーカー
液晶パネルの検査装置の基板のリワーク実績
パソコンメーカー
マザーボードに搭載されているICやチップ部品のリワーク実績
ちくま精機の基盤実装設備
設備 | 台数 | メーカー、備考 |
SMT実装ライン | 1ライン | ・最大基板サイズM基板 (50mm×50mm~250mm×330mm) ・チップサイズ0603まで対応可能 |
半田印刷機 | 1台 | Panasonic |
印刷外観検査機 | 1台 | CKD |
高速モジューラマウンタ | 1台 | Panasonic |
リフロー炉(N2対応可) | 1台 | タムラ製作所 |
半田外観検査装置 | 1台 | OMURON (インライン) |
半田外観検査装置 | 1台 | YAMAHA (アウトライン) |
X線透過装置 | 1台 | 島津製作所 |
リワーク機 | 1台 | ersa |
基板のリワーク・まとめ
ちくま精機では「基板の設計 → 実装 → 検査」をワンストップでご対応できるのはもちろん、基板の設計・実装・検査の各単体での対応も可能です。ちくま精機の基板サービスについての詳細は基板の設計・実装・リワークページをご覧ください。
お気軽にご相談ください
電子部品を交換したいけどその手段がなく困っているお客様、また基板の改造を依頼したいなど、様々な基板リワークの依頼にちくま正規は丁寧にご対応いたします。お気軽にご相談ください。
この記事を書いた人
丸山(基板の設計・実装・リワーク)
ちくま精機 製造部門 製造一グループ。基板の設計から品質検査までワンストップでご対応いたします。また、部品交換などリワーク業務にも柔軟にお答えします。どんな些細なことでも各部門の経験豊富なスタッフがお客様のお困りごとに丁寧に対応し、ご満足いただけるサービスを提供いたします。よろしくお願い致します。